最近の世界経済を語る上で、中国の動向から目が離せない。新華社が15日報じたところによると、中国の王岐山副首相とガイトナー米財務長官は、世界経済の発展に向け両国が協力していくことで合意した。新華社によると「健全で安定的な米中経済関係は、両国国民の基本的な利益にかかわるとの認識で一致した」としている。さらに両国は、米中ならびに世界経済の持続的で均衡のとれた力強い成長を促進するために、通商、投資、および金融面での協力を維持することで合意したという。王岐山副首相は14、15日に開催されている閣僚級による米中合同商業貿易委員会で、中国代表団を率いている。
日本経済の回復基調に関する検証
日本の景気回復は、2008年に入ってから足踏み状態にある。その主な原因は、景気回復6年目の2007年、日本経済が遭遇した大きなショックである。アメリカのサブプラづふ住宅口−ン問題に端を発した金融資本市場の変動、原油・原材料価格の高騰は、企業収益やマインドを圧迫し、企業や家計の行動を慎重化させた。アメリカの景気減速の直接の影響も現実化し、日本からの輸出にも影響を及ぼし始めた。期待されていた「企業から家計への景気回復の波及」は、企業部門の好調さが失われ、実現に至っていない。
日本経済はアメリカ発のショックの影響を受けたが、これは、日本経済がなぜ外的ショック・・・に対し脆弱なのかを考える契機でもある、アメリカのサブプライム住宅ロ―ン筒題は、世界における資金フローの構造的な変化の所産でもあるそうした構造変化が日本経済にどう影響し、また日本経済がどう対応してきたかを問う必要がある。原油・原材料価格の高騰もまた、同様の問題構造を持っている。
こうした問題意識から、本章では、以下の事項を検討する。まずは、現在の景気局面を点検する。、次に世界経済の構造変化を踏まえ、サブプライム住宅ローン問題の原因と展開を振り返った上で、日本経済との関係を論じ、グローバルな競争という背景の下で、原油価格等の高騰や円高が我が国の物価と賃金に及ぼした影響を検討する。続いて財政金融政策の動向を概観する。
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景気の現在の局面
日本経済は、2002年初めから息の長い景気回復を続けてきた。しかし道のりは平坦なものではなく、過去2回の「踊り場」や経済の一部の弱まりを経ている。こうした中で、2007年半ばごろから景気回復を支えてきた企業部門の勢いが徐々に弱まり、2008年初めには景気は「足踏み状態」となった。ここでは、現在の「足踏み状態」をこれまでの「踊り場」と比較しつつ、国内の景気動向を点検しよう。
踊り場での貿易の回復に関してだが、今年から生産が弱い動きとなった。この背景としては、アテネ・オリンピックに向けた需要見通しがやや高めであったことが指摘されている。また、2004年秋に台風の襲来が相次いだことや年末にかけて気温が高めで推移したため冬物衣料や暖房器具などの消費が盛り上がりを欠いたことなどから、個人消費の伸びも鈍化した。 こうしてみると、2002年初め以降の景気回復局面を通しては、世界経済の順調な回復を反映して輸出が堅調な伸びを示す中、「踊り場」では、輸出が弱まり、生産と個人消費がともに伸び悩むという状況が共通してあった。そして、輸出の回復とともに、「踊り場」を脱している。それが可能だったのは、輸出の弱まりが一時的であったことと、設備投資が好調であったこと、情報化関連生産財を除いて国内で大きなストック調整の動きがみられなかったことによる。今回の「足踏み状態」が一時的な「踊り場」で終わるかどうかも、これらの点が鍵を握りそうである。他方、今回は原油・原材料価格の高騰による所得流出が非常に大きい点で、これまでの「踊り場」と異なっている。以下では、こうした問題意識を念頭に、輸出の動向に触れた後、所得、需要、生産の三つの面から国内の状況を確認しよう。
●輸出はアメリカ経済減速の影響で弱含み
これまでの日本の景気回復は、輸出が牽引してまず輸出関連産業の生産や収益が回復し、それによって企業の成長期待が高まり、設備投資の増加につながっていくパターンが多かった。今回の景気回復局面を振り返っても、輸出関連業種を中心として企業部門が好調であった。輸出総額出などで一時的な弱さをみせることはあったが、2007年半ばまで、世界経済の回復基調を総じて堅調に推移してきたといえよう。
サブプライム住宅ローン筒題を背景としたアメリカ経済の減速が直接、顕著に現れ、今回の足踏み状態でも輸出が弱含むようになった。特に、アジア向けを中心に、情報化関連生産財の輸出が弱いが、これはアジアのアメリカ向け製品輸出の伸びが鈍化していることを反映していると考えられる。
●減少に転じた企業収益 '
次に、2007年において原油・原材料価格の高騰等、日本経済が遭遇したショックの影響をいち早く受けた、企業収益の動きをみよう(第1−1−4図)。 ^の而ヱ`応をみると、全産恵ごビスで2008年1〜3月期に4四年2七]歯_にっいても、盲料コストの上昇などを背景とした変動費の増加によりこのところ減益が続いており、約6年ぶりの「減収減益」となった。依然として原油価格の高騰が続いていることや、鉄鉱石や石炭価格が大幅値上げで決着したことなどを受け、企業収益は更に圧迫される可能性がある。一方、中小企業では原油・原材料価格の高騰に加え、人材不足への対応のため従業員数を増やしており、人件費の増加が収益の下押し要因となっている。
2007年半ばからの円高は輸入価格上昇の影響を緩和する方向に働いているものの、一方で輸出価格の低下を招くため、輸出依存度の高い企業を中心に収益への影響がマイナスに現れつつあるとみられる。
FXをするうえで
FX投資家はサブプライム問題以前の為替相場の感覚で取引をしてはいけない。完全にアメリカ経済は破綻の方向にすすんでおり、その一方、ユーロ圏もギリシャショックなどの信用不安に揺れている。結果として日本の円が独歩状態になり、逃避通貨として買われている。決して日本の経済状態を反映したものではないことに留意するべきだろう。